新入生歓迎会。
それは、コスプレ立食パーティー。
結局生徒会は女装。
でも、俺に悔いはない。
だって、生徒会長をここぞと色っぽく素敵に飾り立てることに成功したのだから!
「えへへ、かいちょ、きれーえへへひひひ…」
「おーサンキューな」
真紅のチャイナ服に黒くて豪華なファー。
どこのママさんですか?といいたくなるような格好だけど、足が長くて形のいい会長のセクシーさはスリットからはみだしている。出てる足も男の足なんだけど、気にしない。
しかもスリットのはいり具合が酷い。パンツが見えてる。
やるならとことんの会長は無粋なことをしない。
今日に限りヒモパンだ。黒のヒモパンセクシー。
しかもガーターベルトまで、さらにセクシー。
ここで、ハイヒールかなとおもいきや、なんと会長はサイハイブーツ。ピンヒール。
高い身長がさらにたかくなってる。
でも、サイハイブーツも、すごい。
ぴったりと足のラインに沿って、こっちがありがとうございましたといいたくなるラインを出している。
編み上げも素晴らしい。内側についたチャックのおかげで着脱はわりと楽らしい。
「かいちょ、それ、両すりっとだよね?」
「おう。歩くたびにパンツ見えるかとおもってヒヤヒヤするわ」
どおりで上品な歩き方してると思った。
そのくせ堂々としているのだから、セクシーなんだけど、そういうファッションかなと思わせる。
女装とは思いがたい。
「いいんちょには見せた?」
「それが…」
どうやらまだらしい。
見せるどころか会場で見かけることさえできてないらしい。
くっそう、風紀委員長許すまじ。
俺は電話をかける。
エプロンドレスから出した携帯はストラップをジャラジャラ揺らしながら、俺の思うとおりの相手に電話をつなげてくれる。
「もっしー!ゆっち?あのね、風紀委員長いないって!」
それを聞くと、ブツ、ツーツーと電話が突然切れた。
すぐさま、校内放送がかかる。
『風紀委員長様ウォンテッド!至急みつけだしてくださぁあーい!』
恐らく、風紀委員長ウォンテッドはゆっちが考えたんだろう。
ナイスネーミング。