日常コードレスバンジー


至ってフツー学校ってあるでしょ?
頭いいわけじゃないけど、頭悪いわけでもない。だからって何かに力入れてるわけでもない。
とりあえず高校行こうか。とか、つれもそこだし行こうかとか、近所だしまぁーいっかとかそういうのりでいくところ。
悪くもなければ良くもなくて、しいて言えば平々凡々なところが特徴。みたいな学校。 あるよな?
俺が行ってる学校はそんななわけ。
チャラいのもいれば、ヤンキーもいる。たまにいい学校いっちゃうような奴もいれば、やたら運動できる奴もいる。
そんで、俺みたいな別にできるわけでもないしできないわけでもない。成績表が1はないけど、5もない。それこそいいときと悪いときがパラパラでみたいな、そんなやつもいるわけで。
そんな奴がですよ。
校内1のいや、町内1?もうさ、規模が分かんねぇんだけど、そういう、なんか噂の不良的な人に絡まれ、挙げ句セフレになってごらんなさいよ。
普通からのノーロープバンジーだと思いませんか!
セフレだってことは何一つばれてないし、不良に絡まれることも今はまだない。
ないけど!
セフレっていう事実がどうなの!?何度も言うけど、俺は、可愛い女の子を彼女にしたいんだよ!
だから!
雄成さん、言いたいことがあるんなら、そんな胡散臭げな顔で見ないでください!雄成、YOU SAY!
「……なんでしょーか、雄成さん」
だから、聞いてみました。
なんだと聞かれたら、答えてやるのが世の情け!って誰かがいってた気もするし!
「…現状に満足できる?結局お金は返してもらってないし」
大概しつこいよね、心友も。
そうだね、現状ね。
気が付いたら毎日一緒に飯食う面子変わってたとか、それが不良サンドのパンの人たちとかそういうね。そういうのね。
不満かって言われたら、滅相もありません。っていうけど、満足かって言われたら、まぁ、アレですよ。はっきり言うとね。
「この状況じゃ色々答えられません」
ある意味ブービートラップ!
対面でビクビクすんのニヤニヤしながら見られてるとか!飯食えません!
味がしません!
「まぁ、サクヤがいいならいいけど」
気付いて心友!
俺、逃げたいの!逃げたいのね!けど、席は隣だし、確保されんのははえーし、なんか、先日から昼前には登校してくるし!
お、俺に惚れたら火傷…火傷…火傷なんてしなくていいからさぁ!
俺の毎日に平穏をくれよ!
なんか、ところかまわず盛られたりとかは全然ないんだけど!なんだそんなとこは紳士だとかどうでもいいとこ感心しちまうけど!
そうじゃなくて!!
何度も言うけど!女の子の彼女がほしいわけ!
決して小さな悪戯でびびったり、ワニに指食われてびびったり、オッサン打ち上げてびびったりしたいわけじゃないの!
てか、不良なのにそんな遊びしてるなよ!
京一さんも、お、懐かしいなぁって、言ってる場合じゃないよ!
そんで何より、それがすでに日常化してる今。
マジでどうなの!?
俺、いくない。今の状態、もう言っちまうけど不満しかねぇ!
何よりですよ!
えっちもうっかりから始まったのに、気分次第じゃ、う、う、お婿にいけない…その上、何だこれ気持ちいいとか、認めたくありません。
もうさー百戦錬磨とか千人切りとかそういう噂はないんだけども、あれですよねーこっそりかっこいいですもんね、認めます。まぁ、俺よりチョイ落ち?みたいな…………負けを認めます。ごめんなさい。
「サクヤ」
「へ、へいッ!」
そ、そんなこと思ってたから、声裏返ったとかじゃねぇぞ!あくまで、あれだ!今流行の返事?そういうやつを先取りしただけだ!!!!!!!
「茶ァ」
あの、その、ここに茶なんてないんですが。それは、今から買って来いと。
「五秒」
無理です!世界記録保持者でも無理です!それこそ屋上からバンジーでもしないと!!
と、こうやって心の中で突っ込みながらも、俺はマッハで走っていくわけですよ!
「あ、俺にプリンねー」
心友、ちゃっかりしています。
てか、身体の関係が出来てしまったから、うっかりきになっちゃった…的展開は、こんなんでは絶対ならないんだからな!
ならないったらならないんだからな!!
絶対だ!!!!




next/ ピンチtop