授業中はララバイ


ちょ、何で制服の肩が、真っ白なんですか。
そんで後ろの京一さんは肩を震わせて何か我慢してるんですか。
つか、超不機嫌ですよ!アキラさまぁぁあぁぁああ!
つーか今すげー授業中ですよ!マジ授業中ですよ!
「おい、テメェ」
え、もしかして俺?ちがうよね?ちがうよねぇ!?
「あの眼鏡にいっとけ。面かせってヨォ」
そ、そんなんほんにんにいってくださいよぉお!
って言えない俺は、超寡黙男児。イツクール!
「返事は?」
「は、はイッ」
うぉー!
怖いっ!蛇ににらまれた蛙ってこういの!?そりゃ蛙も動けなくなるっ!
ちゅーか、黒木ガン無視!?授業中のこの騒ぎガン無視!?触らぬ神にとかじゃなくて、単にめんどくさいだけだろ!このドグサレ教師めっ
って、座らずにどこへ行く!授業中だっての!
授業中だっての!
あ、でも座るなっまた不良サンドじゃん!つか、まぁ、京一さんはいい。わりとクラスにも馴染んでる!なんか要領いくて癪だけどッ
今更だけどどうも!前置きが長い俺です!ソーロング!
なんか親友がうっかり呼び出しされてます。伝令に俺使うってどうなの?俺がちょっとかなり怖い思いするだけじゃん!
京一さんだったら雄成のクラス知っててもおかしくないのに、何で教えてやらなかったんだ!うう。
それとも三年生はこわいのか!?意外とチキンだなヤンキー!ふふん、チキンチキンやーいやーい。
まぁ、怖いのは一瞬だけだ。ついてきてって言われても俺ついていかないし。
よし、許す!俺、日本一広い湖より心が広いから!
でも、二回目はやめてね!小鳥のように繊細なグラスハートだから!
今、びびり過ぎてバリンバリンのハートだぜ☆
そんなわけで、次の休み時間、雄成のクラスに猛ダッシュですよ!
三年の皆さん、こんちは!
「あれ?何?朔也」
「あれ?じゃねぇーよ!おま、何やったんだよ、佐藤明(さとうあきら)氏に!」
「あ!お金はまだ返してもらってないからまってね」
あきらめてないのか、心友よ。嬉しいというか、とばっちり受けそうで若干怖いよ心友よ。
「じゃなくて!おまえ、面かせっていってたぞ、佐藤明!」
「あ、返してくれるのかなやったね。取り返してくるね!」
絶対違うと思う。
返金はないに、一万ペソ。なお、マジ本気返してくれたとしてもペソは払いません。
「や、もういいから謝ってきてくれよ」
「何を?悪いことしてないよ?しいていえば、屋上のドアに黒板消しとか挟んだけど、引っ掛かるほうが難しいよね、あれって」
何げに悪いことしてるじゃねぇかよ!
てか、マジ怖いもの知らず!しかも何げにバカにしてるよ!黒いよ!天然で黒いよ雄成!
しかもその引っ掛かるほうが難しい罠にちゃっかりアキラ氏が引っ掛かってたよ!肩白かったもん!引っ掛かってたよ!
引っ掛かってたって言おうもんなら悪意なくごめんねってアキラ氏に言いそうだからいわないけど!
たまに、謝られるほうが微妙に嫌なことってあるよね!
俺ってば気遣い上手!ふはは!
「とにかく!呼ばれてたからな!」
といいながら、雄成のあとに続く言葉は総無視!レス蹴り!
ドチキンなんだよ!かかわりたくないんだよ!けどここんとこ何げにかかわっちゃって、死線を彷徨ってる気分だぜ。
うへへ。俺は生きる!




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