爆走プロローグ


ちゃうちゃうちゃうんちゃう?
え、ちゃうちゃうちゃうんちゃうん??
てのと8のつく人が使ってたら怖い言葉。ってのが俺の中では定番の関西弁。あと、突っ込み漫才は関西が激しい。気がする。いわゆる、なんでやねーんってやつ。
心友が、巧みな標準語をしゃべってたのに、いきなり関西弁で、しかも、この辺で怖がられてるヤンキーを蹴り飛ばした場合、俺の中では何処に分類されるんだ?
と冷静に考えてみる俺ってば、いっけめーん!
頭悪いとかいうな!!
「で、何で関西弁?」
「……俺、関西から来たの、知ってるでしょ、サクヤ」
そして、関西弁を使わず標準語話してる親友。違和感がまったくありません。
「ん。関西からうちの近所に引っ越してきたのは知ってる」
関西なまり、とか。そういうのはぜんぜんございません。でも、関西弁も普通に話してた。ように思います。
「話しててもおかしくなくない?…それと、俺の話してるの関西弁じゃないし」
じゃあ、何処の言葉だというんですか、雄成閣下。
もう、閣下としかいいようがありません、閣下。
それと、今、標準語話してるのはどうしてなんですか、おしえて、おじーいーさぁあーん!
「まぁ、たぶん、どうして標準語話してたんですか。って話になるよね。まぁ、簡単にいうと、標準語の勉強みたいなもの…かな」
そうか…話さないと身につかないもんなー…って、うまく話せすぎじゃね?ありえなくね?
「それにしては、うまく話せすぎてやしませんか、閣下」
思わず『閣下』っていってしまうのは、心友だからです。気がゆるんじゃうんだよねー気がね!
「閣下って何?ま、いっか。そうだねーええと…まぁ、頑張ったんだよ、俺は」
面倒くさげです、閣下。
「あー…んー…それは、おいといて」
「お前が話題ふったくせに」
気のせいか突込みが鋭いです、閣下。
「これからどうすんだよ、おまえ…だって、あれだろ、アキラさまだぞ」
この辺最強の不良に手を出したら、そりゃあもう、怖いことになりまくりですよ!
噂では!病院おくり当たり前、次にあったら失禁必死とか!
雄成は怖いもの知らずというスキルをもってるけど、何処までついていけるの、それ。腹黒にも限度あるだろうし。
「あ、大丈夫大丈夫、キョウがいるし」
ちょ、楽観主義っていうスキルももってたの!?
京一さんだけで止められたら、あれだろ、病院送りで失禁なんて噂たたねーだろ!
ちょ、天然返上したつもりだけど、カムバック天然ってやつ!?
俺はしりませんよ!きっと怖いことされるぞ!バイクで引きずりまわされたり、パイプでボッコボコにされたり!拳変形するくらいなぐられたりーーー!
うおおおお痛そうです!考えただけで悲鳴が漏れます!
「謝ったほうがいいのでは…」
「いや、別に」
ちょ、別にってなんですか!
「そんなわけで、これからも標準語話すし、なまりは気にすんな」
さわやかに笑ってんじゃねぇよ!ちょ、本気どうすんの、どうすんの、閣下!カード選ばないの閣下!
「あ、ちゃんと、サクヤは巻き込まないようにするからな」
俺はお前の心配をしてるんだよ!サクヤのばかばか!天然と空気読めないカムバックだ! おまえ、やっぱ天然で空気よめねーよ!
でも、俺を巻き込まないはグッジョブ!
俺の貞操もついでに護って閣下!
で、無事脱チェリーを祈ってください!!
ついでが本命です!




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