うっかりロックフェスティバル


うっかりって、言葉をご存知でしょうか。
よく、『はちべえ』とかいう人についてることばですよ、ええ。
すげーうっかりデスヨ。
超うっかりデスヨ。
ぱねぇ、うっかりデスヨ。
でもさぁっぁぁぁっぁぁぁあああああああ! いきなりすぎじゃね?うっかりすぎじゃね?
直結すぎじゃねえええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえ!!!!?
俺さーもうさーちゅーとか。
ふぁーすとちゅーとか。
そんなん関係ねーヨ!!
なに、この、朝チュンな雰囲気…
ねぇ、俺、身に覚えがまったくないんですが!
身体起こしたらさ、上半身裸の男が隣に寝てる状況ってなんなの?!
もしかしてモーニングコーヒーとか用意しなきゃならない系?誰が用意するかよ、ばかめえええええええ!!
いや、すません、すま、すません。
あの、強気に出すぎた。出過ぎました!
もう、何回でも謝ります!額を土まみれにして土下座します!!
だから、これ、夢って言ってえええええ!!
「あぁ?」
微動だにしないで座ってたら、隣の御仁がおっきしたみたいだよ!
オハヨウ!とか言わないからな!!
「……あー…」
感想とか言ったらぶっころ…せないよねーだよねーだって、お隣の人、俺様、何様、アキラ様だもんねぇえ…
俺が逆に殺される…
いや、しかし、許されざる行為だろ、これって!
記憶ないのが救いというか怖いというか!
とりあえず、もしかしたらそのようなことになってないかもしれないから、なんとか…うん、なんとか…
「お前、覚えてねぇだろ」
ええ、もちろんですって、意外と普通に話せるよな、威嚇とかしなかったら。つーか、目?目を見なかったらぜんぜん話せる…かもしれん。
「あんまりおぼえてねぇえんだけど」
ちょ。
ちょ。
ブルータス、おまえもかあああああぁぁぁぁぁ!!!
それさーもしかしてさー
うっかりなんじゃねえのっぉぉぉ!
「…感想とか言うべきか?」
なぁ。
なぁ!!
意外にお茶目とか、そんな意外性いらねぇえからよ!!
「俺のケツ処女は!?」
「ああ、ねぇえのは確かだ」
ひでぇぇぇええ!!
そんなのはわすれろしぃいぃいい!!!!
「ちょ、どう、ちょ!」
「元にはもどらねぇな」
ちゃっかりつっこんでるし!
意外と不良らしくねぇえし!
「あー…寝起きはだめだ…」
え、何、寝起き駄目なの!?
それ、どういうことなの!
頭はっきりしたらどうにかなっちゃうの!?俺どうなるの!?
ちゅーか!
髪!
髪なんで掴んでるんですか!
痛い!つか
「いていて、いちちちち…」
「あー…名前」
「え?」
「名前」
なん、なんなんですか!
い、言わないとはげるかな、これ!
「か、河上!」
「下」
えええ、何、それ、何。
ちょっと、なんで、いう必要あるの!?
でも、たぶん禿げるんでいう!!
「朔也!」
「サクヤ、な」
ひぎゃあああ!!髪ひっぱったまま、何処舐めてんの何処舐めてんの!??
「怯えんな」
む、無理です!
「クる」
そういうしゅみだったんですかああああぁぁぁぁ!!!
「あー…イけると、思うわけだ。すげぇ好みの怯え方じゃねぇえか」
何それ!?
何それ!?
おれ、超被害者じゃん!!
「覚悟しとけ?」
したくねええええええええええ!!!
俺、ピンチです、俺…




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